初心者用熱帯魚といったイメージの強いグッピーです。

繁殖力も強く雑食性と言う事もあって、安易な気持ちで飼ってしまったが、あまりの繁殖力でどうにもならなくなってしまった経験を持っている方もいるのではないでしょうか。

グッピーが野生化している現状

グッピー 野生 場所

グッピーは成魚でも体長が5~6cm程度の大きさで、見た目もきれいです。

観賞用熱帯魚としては、日本に流通し始めたのが昭和の初期とも言われています。

これだけ日本に輸入され始めてからの期間が長いグッピーですが、実は環境省からは、要注意外来生物の指定を受けています。

要注意?あんなに小さくて綺麗なのが?と思うかもしれませんが、異常なほどの繁殖力を持っており水が汚れていても生存できる適応力がある為、日本の在来種のメダカの生息域を脅かす存在になってしまっているのです。

グッピーは雑食性が高い為にメダカのエサとなる物までも食べてしまい、メダカが生息域を奪われている実情があります。

異常なほどの繁殖力も重なって、一度野生化してしまったグッピーを駆除する事はほぼ不可能とまで言われています。

環境省は北海道の阿寒国立公園内のオンネトー湯の滝の湯だまりにグッピーが繁殖してしまい、在来種に悪影響与えると言う事で駆除作業を行っている様ですが、あまりの繁殖力の凄さに、完全な駆除が出来ない状態になっている様です。

阿寒国立公園内のこの場所は国指定の天然記念物に指定されている場所なのに、グッピーを飼いきれなくなった人が放流した結果、天然記念物が汚染されてしまっていると言う事です。

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グッピーが野生化している場所はどれだけあるのか?

グッピーの本来の生息地域は、南アメリカのベネズエラからギアナにかけてと、トリニダード及びバルバドス諸島です。

基本的には水温が一年を通して暖かい地域です。

日本で確認が取れているグッピーの生息地はと言うと、先ほど紹介した北海道阿寒国立公園の他に、福島県内郷、長野県戸倉、長野県上山田、長野県浅間、静岡県蓮台寺、岡山県奥津、大分県別府市亀川、鹿児島県指宿、琉球諸島などなどです。

ここにあげた地域は確認されている地域だけですから、他にも定着している地域もあるかもしれません。

ここで、注目してもらいたいのが、紹介して地域は全て温泉が湧き出ている地域と言う事です。

温排水が河川に流れ込む場所に定着していると言っていいでしょう。

他の地域は?と言う事にもなりますが、さすがのグッピーでも耐寒性はない為に、日本で越冬出来るのはこうした温排水が流れ込む暖かい川と言う事になります。

安易に放流した結果、環境を破壊していると言う事になるのです。

現在は耐寒性がないグッピーですが突然変異が起きた場合に、極寒の地でも生息できる個体が誕生してしまった場合にはそれこそ、完全なる環境破壊につながってしまいます。

まとめ

グッピーが野生化した実情と野生化した場所について紹介してきました。

グッピーは確かに小さくて綺麗な熱帯魚です。

それは水槽にいる時だけの話です。

ある川ではグッピーとティラピアが繁殖してしまい、在来種の魚がいなくなってしまったと言う実話もあるくらいです。

面白半分で放流をする事は絶対に止めましょう。

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